【経済産業省より】ウクライナ情勢に関する外国為替及び外国貿易法に基づく措置について(輸出貿易管理令の一部改正)

2022.05.16

ウクライナをめぐる現下の国際情勢に鑑み、国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するため、
今般、主要国が講ずることとした措置の内容等を踏まえ、ロシアへの輸出禁止措置を実施するために
令和4年5月13日(金曜日)に閣議決定された輸出貿易管理令の一部を改正する政令が公布・施行されることになりました。

1.概要
ウクライナを巡る国際情勢に鑑み、この問題の解決を目指す国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するため、
令和4年5月10日に、外国為替及び外国貿易法(昭和24年法律第228号。以下、外為法という。)による
ロシアを仕向地とする先端的な物品等(量子コンピュータ、3Dプリンター等)の輸出禁止措置を導入することが閣議了解されました。
これらを踏まえ、本日、輸出貿易管理令(昭和24年政令第378号)の一部を改正する政令が閣議決定され、当該措置を5月20日より実施します。

2.改正された政令の概要
対象となる品目
石油精製用の触媒
量子計算機その他の量子の特性を利用した装置及びその附属装置並びにこれらの部分品
電子顕微鏡、原子間力顕微鏡その他の顕微鏡及びこれらの顕微鏡とともに使用するように設計した装置 
造形用の装置(3Dプリンター)並びにこれに用いられる粉末状の金属及び金属合金
有機発光ダイオード、有機電界効果トランジスター及び有機太陽電池の製造用の装置 
微小な電気機械システムの製造用の装置
水素(太陽光、風力その他の再生可能エネルギーを利用して製造するものに限る。)を原料とする燃料及び変換効率の高い太陽電池の製造用の装置
真空ポンプ及び真空計(量子技術関連)
極低温用に設計した冷却装置及びその附属装置並びにこれらの部分品(量子技術関連)
集積回路から蓋及び封止材料を除去するための装置
量子収率の高い光検出器(量子技術関連)
工作機械及びその部分品並びに工作機械用の数値制御装置
電磁波による探知を困難にする機能を向上させる材料(メタマテリアル)、
ほぼ等しい割合の複数の元素で構成された合金(高エントロピー合金)その他の先端的な材料(一部は量子技術関連)
導電性高分子、半導電性高分子及び電界発光の性質を有する高分子

3.今後の予定
令和4年5月13日(金曜日) 公布
令和4年5月20日(金曜日) 施行

詳細は以下をご確認ください。

(経済産業省HP)
https://www.meti.go.jp/press/2022/05/20220513002/20220513002.html

なお、4月12日付けでご連絡しておりました、「ウクライナ情勢に関する外国為替及び外国貿易法に基づく措置」のうち、
以下の措置(ロシア連邦向け対外直接投資禁止の財務省告示)については、財務省HPに告示が記載されておりますので、併せてご連絡させていただきます。

(2)ロシア連邦向けの新規の対外直接投資の禁止措置
財務省告示により、令和4年5月12日以後に開始されるロシア連邦向けの新規の対外直接投資を許可制とする

https://www.mof.go.jp/policy/international_policy/gaitame_kawase/gaitame/economic_sanctions/ukrainehoudou_20220412.html

(上記ページの財務省告示へのリンクをご確認ください)
・外国為替及び外国貿易法第十六条第一項又は第三項の規定に基づく財務大臣の許可を受けなければならない支払等を指定する件の一部を改正する件(財務一二一)
(最終ページの二号に関係する記載となります)
・外国為替及び外国貿易法第二十一条第一項の規定に基づく財務大臣の許可を受けなければならない資本取引を指定する件の一部を改正する件(同一二二)
(最終ページの第九号に関係する記載となり、第九号の規定は、令和4年5月12日以後に開始される対外直接投資について適用されます)